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株式会社 ハイバーテック

一歩進んだモーション・コントロール・ボード
装置メーカーの開発効率向上に威力を発揮

ソフト開発負荷を軽減,タクトタイム短縮の要望に迅速対応

ハイバーテックが提供するモーション・コントロール・ボード「CPDシリーズ」が産業用機器設計者の注目を集めている。CPDシリーズは,単にモーション・コントロール機能を提供するだけでなく,製品開発の効率化に役立つ機能が盛り込まれているからだ。ソフトウエア制御とハードウエア制御を組み合わせることで,ソフトウエアだけでは難しい高精度の制御を実現。さらにタイミング管理が難しい制御のプログラムを関数化することでソフトウエア開発にかかる設計者の負担も大幅に軽減した。

他社とコラボレーションによって様々なOSに対応できる環境を実現図1:応用製品の機能を強化できる「CPDシリーズ」(クリックで拡大します)

 モーション・コントロール・ボード「CPDシリーズ」は,円弧・直線補間機能を備え,高速かつ高精度で位置決めができるモーター制御ボードである(図1)。CompactPCI,ISA,PC/104,USB などのインタフェースに対応した品種が用意されており,この中には最大で12軸のモーターが制御できる品種も含まれている。同シリーズの大きな特徴の一つは,ソフトウエアによる制御とハードウエアによる制御を組み合わせて,応用製品の機能や性能を効率よく向上できるようになっていることだ。つまり,指定した位置に制御対象が移動したことを検出して,直線から円弧,あるいは円弧から直線へと動きを変える制御信号の出力を専用ハードウエアで処理する。専用ハードウエアの処理内容は,中核となるマイクロプロセッサの制御プログラムで指定できるようになっており,プログラム上で関数を選びそのパラメータを設定するだけで済む。同じシステムを使って,制御信号のほかに外部トリガ信号を出力することも可能だ。「多軸のモーターを回すことができるモーション・コントロール・ボードというだけでは,お客様の問題は解決でないと考えています。さらに一歩踏み込んだ問題解決に貢献できるように開発したのがCPDシリーズです」(ハイバーテック営業技術部長の伊東健氏)。

面倒なタイミング設定をハードに任せる

他社とコラボレーションによって様々なOSに対応できる環境を実現図2:液晶ガラス基板の貼り合わせ工程で使う接着材塗布システムに応用した例 (クリックで拡大します)

 CPDの特徴が生きる応用例の一つが,ディスペンサを使って液晶ディスプレイのガラス基板に接着剤を塗布する装置である。LCDの製造工程に,表面に光学フィルタや半導体デバイスを作り込んだ2枚のガラス基板を貼り合わせる工程がある。ここでは,1枚のガラス基板の周辺部にディスペンサを使って接着剤を塗布したうえで,もう一枚のガラス基板を,この上に重ねる。この工程で使う装置で,接着剤をガラス基板上に供給するディスペンサを制御する際のポイントが大きく二つある(図2)。一つは,接着剤の塗布量を均一するために,直線上を移動するときも,角を曲がるときも一定の速度でディスペンサを移動させなければならないこと。もう一つは,ガラス基板の隙間に液晶を注入するための出入り口を設けるため,決められた位置で接着剤の供給を止めなければならないことだ。このとき,接着剤の流れを切るために,接着剤の供給を止めるのと同時に,ディスペンサを上部に持ち上げる必要がある。

 CPDシリーズを使えば,この二つの制御を速やかに実現できる。ハードウエア制御によって,直線から円弧,円弧から直線へと速やかに制御対象の動きを切り替えることができる。しかも,制御プログラムは,関数とパラメータを設定するだけだ。同じシステムが出力する外部トリガ信号を使えば,指定した位置でディスペンサを上下させたり,接着剤の供給を始めたり止めたりする動きも簡単に実現できる。「これらをすべてソフトウエアで制御しようとすると,指定した位置を検出してからディスペンサの制御方向を変えたり,外部トリガ信号を出力したりするまでの時間差がどうしても大きくなります。このため,装置に合わせて制御タイミングをソフトウエアで調整する必要がありました。CPDシリーズを使えば,この手間を大幅に省けます」(伊東氏)。

効率よく「動き」の最適化を進める

 こうしたCPDシリーズの特徴は,装置のタクトタイム(tact time)短縮にも役立つ。「産業用装置メーカーの皆さんは,ユーザーから常にタクトタイム短縮に向けた改良も求められています。一つの装置が完成したのもつかの間,ユーザーからすかさずタクトタイム短縮の要求を受けることも少なくないと聞いています。こうした場合にCPDシリーズの特徴が威力を発揮します」(伊東氏)。

組み込み用小型CPUボード「HP104D-CPD364」を使ったデモンストレーション図3:動きのムダを効率よく省いてタクトタイムを短縮

 例えば,ボンダやマウンタなど,いわゆる「ピック&プレイス」の動作を繰り返す装置では,一つの軸の動作が完了する前に,もう一つの軸を動かせば,チャックなどの制御対象を目的の位置に移動させる時間を短縮できる(図3)。つまり,動作部が周囲に接触するなどの問題が発生しないのを確認しながら,二つの軸の動きをオーバーラップさせるタイミングと時間を調整することで,制御の最適化を進めることができる。ところが,ソフトウエアだけで動きを制御している装置の場合,この調整作業にかかる設計者の負荷が大きい。前述の例と同様に,指定位置を検出してから,動きを切り替える制御信号を出力するまでの時間のズレが大きくなるので,これを見込んだうえで,ソフトウエアを書き換えながらタイミングを調整しなければならないからだ。CPDシリーズを使えば,制御信号のズレを最小限に抑えられるので,設計者は制御プログラムの関数に与えるパラメータを更新するだけで,微妙なタイミング調整ができる。

 製品サイクル短期化のトレンドは,いまや様々な分野に及んでいる。単なるモーション・コントロール・ボードに留まらず,新たな付加価値を備えたハイバーテックのCPDボードは,開発効率の向上に努める装置メーカーにとって力強い味方といえよう。

 ※ 会社名、製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。

お問い合せ

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〒135-0007 東京都江東区新大橋1-8-11 三井生命新大橋ビル
TEL:03-3846-3801 FAX:03-3846-3773
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